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CHANGE UP -技術継承とさらなる飛躍-

社員一同からのご挨拶

2023年7月1日社員一同

日本鉄道電気設計株式会社は、鉄道電気設備の総合コンサルティング会社として、2003年6月20日に設立され、同7月1日より従業員数86名にて営業開始しました。
あれから20年が経過し、 2023年7月には創立20周年を迎えることとなりました。会社発足以来、東日本旅客鉄道株式会社様の設計業務からスタートし、現在では多くのお客様からインフラ整備に関する調査 ・ 設計業務をご依頼いただけるまでに大きく発展することができました。ご愛顧くださり誠にありがとうございます。
これまでも高度な技術とサービスをお客様に提供してきた自負がございますが、今回創立20周年を迎えるにあたり、気持ちを新たに、多くの先輩方から受け継いできた豊富な設計技術や経験を引き継ぎ、常に変化する最新の技術を取り込み、設計品質の向上と効率的な設計を追求し、引き続き皆様の期待に応えていく所存でございます。
今後とも変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

20年で行ってきたこと

私たち日本鉄道電気設計は、お客様からご依頼いただいた多くの案件に対して高い技術力でお応えし、鉄道の電気設備の設計を通して地域の発展に貢献してきました。 この20年間で私たちが携わってきたプロジェクトを紹介します。

主なプロジェクト

各プロジェクトの詳細、担当社員の声

インテグレート化

時期2003年〜
系統系統電車線、電力
概要首都圏在来線の「インテグレート架線」における計画、調査および設計
担当者の声初期の頃はベテラン社員に頼って設計していましたが、現在まで徐々に、施工方法、切替ステップについて分析し、技術検討・積算等に反映することで、設計手法を標準化してきました。また、電柱新設が困難な箇所では技術検討・施工ステップを工夫することで、既設設備を再利用できる手法を提案し、プロジェクトのコストダウンとスピードアップに貢献できたと自負しています。
[電車線部 T.T.]
参考ページインテグレート架線の設計

新幹線高速わたり線装置新設

時期2015年〜2016年
系統系統電車線
概要東北新幹線の「高速わたり線装置」における計画、調査および設計
担当者の声施工後の軌道の分岐器と架線の位置関係は場所ごとに異なるため、現場調査やミリ単位の技術検討では非常に気を使いました。この設計をとおして新幹線の高速化に貢献でき、設計者として非常に喜びを感じています。また、その後の自信につながりました。
[電車線部 K.I.]
参考ページ新幹線高速わたり線装置の設計

エネルギーネットワーク更新

時期2006年〜
系統系統発変電、送電線
概要東京駅を中心とした100km圏内の基幹電力設備の更新並びに設備増強に係る計画、調査および設計
担当者の声発電所で発電した電気を首都圏に送る重要回線であるため取替や事故復旧のための予備ルートを含めたルート検討が必要で、橋梁や多くの回線が通る狭あい箇所にどのようにケーブルを通すか検討に苦労しました。重要回線の工事に携わることが出来、大変良い経験になりました。
[送電線部 T.Y.]

電力貯蔵装置新設

時期2012年〜2020年
系統系統発変電
概要回生電力の有効活用を目的とした電力貯蔵装置を電鉄用変電所へ導入する際の概略図面作成、概算工事費算出、課題抽出等の実施
担当者の声当時は東日本大震災後の電力供給逼迫という問題もあり、ここ数年持続可能な社会を実現するために無駄な電力使用の削減が声高に叫ばれています。回生電力の有効活用には非常に興味があり、今後はJR東日本の政策であるゼロカーボンチャレンジ2050達成のために当該装置が活用される可能性があるため、今後とも技術動向に注目していきたいと思っております。
[発変電部 H.U.]
参考ページ回生電力貯蔵装置

東京圏輸送管理システム導入(ATOS化)

時期2003年〜2015年
系統系統信号、通信
概要東京圏輸送管理システム(ATOS)の導入にあたり、ATOS化に対応した駅装置の設置、既設CTC装置及びTID装置の撤去と、一部の連動更新を行うための計画、調査および設計
担当者の声複数の線区を担当しましたが、駅システム装置の進化が早く、設計の線区を重ねるごとに対応が変わる新システム装置の仕様勉強を繰り返しました。
ある線区では設計の途中で出発時機表示器の光I/Fへの仕様変更、また他の線区では線区総てがネットワーク信号化されるなど、ATOS化の初めと終わりでは時代の移り変わりを感じました。
[信号システム部 K.M.]
参考ページATOS化・ATOS更新プロジェクト

信号設備簡素統合化

時期2008年〜2009年、2011年、2014年
系統系統信号、電力
概要電子連動装置、ATS-P装置の老朽取替が必要となったことによる、各装置の更新及び将来的な輸送改善に向けた信号設備の改良を行うための計画、調査および設計
担当者の声担当した線区によっては全線が高架又はトンネル区間のため、駅中間ネットワーク信号用器具箱の設置場所が少なく厳しい設置条件をクリアするのに苦労しましたが、創意工夫と高品質の設計業務により首都圏輸送の安定性向上に貢献したということでお客様から感謝状をいただいたときには、苦労が吹き飛びました。
[信号システム部 I.T.]
参考ページ湘南新宿ライン等信号設備簡素統合化工事への貢献に対し感謝状受賞

ATACS導入

時期2006年〜2009年、2012年〜2014年、2018年〜
系統系統信号、通信
概要無線を用いた次世代の列車制御システムであるATACSを初めて導入するための信号通信設備の新設および改良に係る計画、調査および設計
担当者の声設計の仕様や方針が確定せず、信号、通信ともに右往左往しながら業務を進めました。列車の運行に軌道回路を用いないこと、無線設備を活用することなど、新しい考え方に基づき行った設計は、現在に至るまで弊社の経験となっています。鉄道のスリム化や安全および安定輸送、メンテナンスの軽減に、設計を通して貢献できたことを大変誇らしく感じております。
[東北支店 信号通信部 S.M.]
参考ページ埼京線ATACS

新幹線連動・ATC装置取替

時期2003年〜2006年、2009年〜2011年、2017年〜2018年、2021年〜
系統系統信号
概要東北新幹線等の連動・ATC装置の老朽取替のため、新たな機器仕様・構成により設備更新を行う設計
担当者の声東北新幹線新白河~仙台駅間の設計を担当しました。機器仕様が明確でない中でも機器構成を理解し、切替方式・コストダウン提案を積極的に行うことによりシンプルな構成とし、保守性や施工性の向上に貢献することができました。新幹線の大規模プロジェクトに貢献できたことを誇らしく思っています。
[東北支店 信号通信部 K.O.]

列車無線デジタル化

時期2005年〜2015年、2019年〜
系統系統通信
概要・在来線列車無線をアナログからデジタルへ更新する為の計画、調査および設計
・新幹線列車無線を最新の情報通信技術を適用した設備に更新する為の計画、調査および設計
担当者の声在来線のデジタル列車無線への更新は約5,600kmに及ぶ大規模プロジェクトでした。既設ケーブルの空き回線不足の線区では、光ケーブル新設のために管路調査・測量を行うなど、距離が長い分、苦労も数知れずありました。設計にあたりいろいろと紆余曲折はりましたが、協力を得ながら完遂することができ達成感はひとしおでした。
[情報通信部 K.I.]
参考ページ在来線デジタル列車無線化

駅改良

時期2005年〜
系統系統電車線、送電線、電力、信号、通信
概要東京駅、品川駅、新宿駅、渋谷駅、仙台駅、青森駅など多くの駅の改良に係る電気設備の計画、調査および設計
担当者の声■品川駅改良
品川駅付近にて新設予定の土留め壁に支障する特高ケーブルの支障移転の設計を担当しました。施工ステップによって2つの鉄道会社の施工区分が分かれており、計画設計図は、不確定な要素も多く設計案をまとめるのに苦労しましたが、大きなプロジェクトに携わった達成感を実感しました。
[送電線部 S.K.]

■青森駅改良
青森駅の東西自由通路及び半橋上駅舎新設の電灯電力設備の設計を担当しました。東西自由通路新設のコンセプトが「りんごの木箱」ということもありデザイン性を考慮し照明設備の検討を行いました。地域の活性化と利便性向上への貢献が評価され、お客様から感謝状をいただいたのがとても嬉しかったです。
[東北支店 電力部 T.F.]
参考ページ■東京駅関連
東京駅北通路周辺整備、地上広場の地下空間の電力ケーブル・照明等の電力設備の新設設計

■品川駅関連
品川駅中央新幹線送電線路設備改良他・区道側送電線路設備改良他(高輪ゲートウェイ駅新設)

■新宿駅関連
新宿駅新南口整備事業における感謝状受賞新宿東西自由通路新設新宿駅南口基盤整備電源設備東西自由通路新設工事等2件の設計に対する感謝状

■渋谷駅関連
渋谷駅埼京線上り線路切替に伴う高圧ケーブルルートの改良

■青森駅関連
(青森駅の東・西を繋ぐ自由通路新設に伴う照明設備・低圧ケーブル等電力設備改良)

高架化

時期2005年〜2023年
系統系統電車線、信号、通信
概要駅、線路等の高架化に係る電気設備の計画、調査および設計
担当者の声■新潟駅高架化
支持物の耐震荷重を所定の値内に収めるために、き電線の条数を減らすことで電車線側の荷重を低減した結果、課題も解決されコストダウンにも寄与することができました。ニュースで高架化された新潟駅の映像を見た時に、大きな達成感を感じたのを今でも覚えています。
[電車線部 T.S.]
参考ページ信越線新潟駅付近 高架化

東北縦貫線(上野東京ライン)整備

時期2008年〜2014年
系統系統電車線、送電線、電力、信号、通信
概要上野駅止まりの宇都宮(東北)・高崎・常磐線と東京駅止まりの東海道線を相互直通運転するための電気設備に関する計画、調査および設計
担当者の声特高ケーブル2回線と制御ケーブルの支障移転、本復旧の設計を担当しました。支障移転では、架台の荷重制限、架台幅は、算出したケーブル延線時の作業スペースを基に調整してもらうなど、検討事項が多かったことを記憶しています。本復旧では、通常では立ち入ることができない場所で測量を行い貴重な経験をさせてもらいました。
[送電線部 K.M.]

東日本大震災に伴う災害復旧

時期2011年〜2018年
系統系統電車線、送電線、電力、信号、通信
概要被災した線区の復旧に係る電気設備の計画、調査および設計
担当者の声現在はJR東日本から三陸鉄道に譲渡されている釡石~宮古駅間の旧山田線の約55kmの区間を担当しました。この線区は津波により跡形もなく流失した区間も多くあり、ほぼ新線建設の様相で、通信設備は全て新設でした。最初から最後まで大変な設計であったが、災害復旧に貢献できたことを誇りに思っています。
[東北支店 信号通信部 H.H.]

整備新幹線

時期2006年〜2008年、2010年〜2012年、2014年〜2015年、2017年〜
系統系統電車線、発変電、電力、信号、通信
概要東北、北陸、北海道新幹線における電気設備の設計および北陸新幹線(金沢~敦賀)における発注者支援業務の実施
担当者の声新線部分(東北新幹線新青森延伸、北海道新幹線新函館北斗延伸、北陸新幹線金沢及び敦賀延伸)の信号設備の新設を担当しました。現地のイメージをつかむための現場調査では全国各地の建設中の現場に入り、工事のスケールの大きさを肌で感じました。
[信号システム部 T.O.]

北陸新幹線金沢延伸、敦賀延伸の新設工事に伴い中継装置等通信設備、駅通信機器室や駅舎内、き電区分所等に設置する通信設備の設計を担当しました。
標準図やLCX線路図の作成には時間がかかり苦労しましたが、新幹線の新線建設に携わる機会は少ないので、とても貴重な経験ができました。
[情報通信部 Y.T.]
参考ページ北陸新幹線

路面電車

時期2012年〜
系統系統電車線、発変電、電力、信号、通信
概要各都市における路面電車・LRTの電気設備の計画、調査および設計
担当者の声■都電
都電荒川線の一部区間について、軌道の移設に伴う電気設備の設計を担当しました。バラツキがあった電柱の仕様は景観に配慮して「電柱に塗装を施した鋼管柱」にすべて統一するなどの工夫をしました。弊社本店のすぐそばを走っている都電の営繕に貢献でき、まさに弊社の企業理念どおり「地域の未来を創造」していると実感しています。
[電車線部 T.S.]

■宇都宮ライトレール
主任技術者として電気設備の設計業務を統括いたしました。近年では全国初となるLRTの全線新設プロジェクトに参画できるということで大変興奮しました。景観を考慮した宇都宮駅東口停留場のデザイン設計や高架区間における土木工作物との一体化設計などにより宇都宮市様が掲げる「ネットワーク型コンパクトシティ」形成の核となるLRTの新設に貢献でき、大変光栄に思っております。
[事業統括本部 H.K.]
参考ページ公民鉄事業の紹介富山駅路面電車南北接続電気設備設計広島駅前大橋ルート電気設備設計都電荒川線補助第90号線道路整備に伴う電気設備設計

公営鉄道

時期2005年〜
系統系統電車線、発変電、電力、信号、通信
概要公営鉄道における電気設備の計画、調査および設計
担当者の声■えちごトキめき鉄道
えちごトキめき鉄道様の変電所の設備更新設計を担当しました。設備のスリム化の観点から整流器の台数削減の要望を受け、運用面で問題が出ないかを検証したうえで、変電所の電気容量を予測計算することによりスリム化を可能としました。また国土交通省への許認可関係の書類の作成や、メーカーに機器を発注するための仕様書の作成など、様々なことが経験できたプロジェクトでした。
[発変電部 K.S.]

■仙台市地下鉄
仙台市地下鉄南北線の低圧配電線路設備更新の基本設計を担当しました。現場調査は開業当初の図面しかなく時間を要しましたが、基本となる低圧配電線路について電線からケーブル化にすることで、その技術的根拠と信頼性、保守性について資料により説明し、仙台市交通局の担当者様と一つ一つ事柄を整理し全体計画を纏めました。仙台市の輸送の要である地下鉄南北線の更新計画に参画できたことに非常にやりがいを感じながら完成させることが出来ました。
[東北支店 電力部 K.T.]
参考ページ仙台市地下鉄南北線カテナリー電車線路設備更新設計業務新駅開業における各設備設計等に対するえちごトキめき鉄道社長感謝状贈呈

海外

時期2013年〜
系統系統電車線、発変電、電力、信号、通信
概要鉄道のODA案件における現地への技術者派遣および日本国内での設計業務
担当者の声■ミャンマー
ミャンマーへ渡航しヤンゴン・マンダレー幹線とヤンゴン環状線の改修プロジェクトに従事し、主に6.6kVの信号高圧配電線路の設計を行いました。電力供給が不安定で電圧変動が激しく停電も頻発しており、安定した電源確保のため変電所から各駅に信号高圧配電線路を埋設し、電圧調整装置や発電機等を設置する計画でありました。日本とは事情が異なる国での業務は初めてでしたが、この経験を今後に活かしたいと思います。
[配電システム部 H.N.]

■インド
JICAよりインド高速鉄道建設事業に係る調査を受注したJICCのメンバーとしてインドへ渡航しムンバイ・アーメダバード高速鉄道のプロジェクトに従事し、変電所などの設計を実施しました。インドのサプライヤに見積を依頼する際、機器のスペックの他、新幹線の設計思想やシステム構成を説明しましたが、担当者に理解してもらうために多くの労力を費やした一方で、国際協力の一端となっている実感がありとてもやりがいを感じた仕事でした。
[発変電部 T.C.]
参考ページ海外業務の紹介海外業務の紹介